術後トラブル情報を共有してより安全な手術を受けましょう。

ここ3年間でアテンド業者が増えるのに合わせて術後のトラブルが増えているようです。 情報を共有してより安心な手術を受けられるようにとの思いから皆様から情報提供をお願いしています。
  • 尿カテーテル除去後の排尿のトラブル

これは恐らく尿道口の腫れあるいは骨盤底筋の緊張が原因です。 処置:炎症が治まるまで間欠的自己導尿が必要です。

  • 排尿時の尿の飛散

これは恐らく腫れによるもの(特に術後最初の一ヶ月)、あるいは余分な皮膚または粘膜が尿道口を塞いで尿の流れの妨げになっているのが原因です。 処置: 手術によって余分な皮膚・粘膜の取り除きます。

  • 出血または血腫(傷口の凝血)

手術で新形成された部分は術後1週間ほど出血しやすくなります。 処置: 止血、そして血腫を取り除いて下さい。

  • 皮膚の腐肉形成または壊死

恐らく血腫またはペニスにかかる外圧によって血流が妨げられたことが原因です。 処置: 創面切除(腐敗した皮膚の除去)と皮膚グラフトによって傷を保護します。

  • 生殖器の傷の感染

糖尿病かHIVなどの疾患がない場合、これは非常に稀です。 処置: 膿が溜まった場合、抗生物質の投与、外科手術による排出が必要です。

  • 尿道瘻孔・尿道閉塞・尿道狭窄

処置: 瘻孔は皮膚弁で閉じます。狭窄などは定期的なダイレーションなどで予防します。

  • 神経麻痺(特に腓骨神経)

処置: 痩せた人に多く出ます。ベッドの上で足首などの左右運動などでリハビリをしてください。またビタミンB系のサプリも効果的です。

  • 傷跡のケロイド化と肥厚性瘢痕

処置: 胸部や腹部を切開した傷跡の創面を修復しようと出来た線維組織が過剰に産生され、いわゆるミミズバレ状の傷跡(瘢痕)が、長期にわたり残存する状態を指します。特に乳房切除した傷跡に発生することが想定されます。 数年かかって自然治癒する可能性が高いですが、専門医に相談するのもいいでしょう。

参照ページ: ケロイドと肥厚性瘢痕 – NPO法人創傷治癒センター