バンコク病院で受けるMtF向け性別適合手術(SRS)

青とピンクの背景に立つ2人のモデルとバンコク病院のロゴ

画像提供:Bangkok Hospital(使用許可取得済み)

バンコク病院では、MtF向けSRSを、大陰唇・小陰唇、尿道、陰核、膣を外観と機能の両面に配慮して形成する手術として案内しています。

バンコク病院で扱う造膣術は、陰茎皮膚反転法、直腸S状結腸造膣術、腹膜造膣術の3種類です。このページでは、それぞれの特徴・利点・注意点を、日本から手術を受ける方に向けてわかりやすくご案内します。

参照情報:バンコク病院「Sex Affirmation Surgery」(2026年1月28日更新)

バンコク病院とは?

バンコク病院本院(Bangkok Hospital Headquarter)は、1972年に開院した私立総合病院です。診断・治療からリハビリテーションまでを担う三次医療機関で、50以上の専門センターを備えるBDMS(Bangkok Dusit Medical Services)ネットワークの基幹病院です。

MtF向けSRSの相談・診療は、D棟1階の形成外科・再建センターで行われます。SRS専門クリニックではなく、総合病院内の専門センターで治療を受けるため、病院を比較する際は、術式や執刀医だけでなく、術前評価、入院中の管理、退院後の診察まで含めて確認することが大切です。

  • 1972年開院。診断・治療からリハビリテーションまで対応する三次医療機関
  • BDMSネットワークの基幹病院として、50以上の専門センターを設置
  • MtF向けSRSの診療窓口は、D棟1階の形成外科・再建センター
  • 院内に日本人向けのJapan Medical Service(JMS)を設置

日本からSRSを受ける方へ

院内のJMSには、日本人コーディネーターと日本語通訳が配置されています。ただし、JMSとSRSの診療窓口は別であり、SRSのカウンセリング、入院中、退院後診察で利用できる日本語対応の範囲は事前確認が必要です。タイSRSガイドセンターでは、病院への確認・予約手続き、渡航準備、現地での通訳、帰国後の相談まで日本語でサポートします。

掲載情報と個別確認について

このページでは、バンコク病院で行うMtF向けSRSについて、病院が提供する医療情報をもとに、タイSRSガイドセンターが日本語でご案内します。費用、入院日数、タイ滞在日数、術前検査、術後スケジュールは、術式や患者様の状態によって異なります。最新情報は当センターから病院へ確認し、個別にご案内します。術式の適応と治療条件は、バンコク病院での診察を経て決定されます。

バンコク病院のMtF向けSRS

使用できる皮膚や組織の量、過去の手術歴、膣の狭窄・短縮、消化器疾患、全身状態などによって、検討される術式が異なります。

淡い紫色の背景で自身の肩を抱く女性モデル

画像提供:Bangkok Hospital(使用許可取得済み)

  • 形成する部位:大陰唇・小陰唇、尿道、陰核、膣
  • 初回手術の標準的な選択肢:陰茎皮膚反転法
  • 皮膚不足や初回手術後の狭窄などで検討:直腸S状結腸造膣術
  • 皮膚不足や陰茎皮膚反転法後の短縮などで検討:腹膜造膣術
  • 術式ごとにダイレーション、潤滑、腹部手術の有無、注意すべき合併症が異なる

バンコク病院で扱う3つの造膣術

1. 陰茎皮膚反転法

Penile Skin Inversion with/without Scrotal Skin Graft
元の性器組織を用いる方法で、必要に応じて陰嚢皮膚移植を併用します。バンコク病院では、初回SRSの標準的な術式として案内しています。

2. 直腸S状結腸造膣術

Rectosigmoid Vaginoplasty
S状結腸と上部直腸の一部を用いる方法です。バンコク病院では、皮膚不足、初回手術後の膣狭窄、より深い膣管が必要な場合に検討する術式として案内しています。

3. 腹膜造膣術

Peritoneum Vaginoplasty
腹膜のフラップを膣腔へ引き下ろして内壁を形成する方法です。バンコク病院では、皮膚不足や陰茎皮膚反転法後の膣短縮に対する選択肢として案内しています。

1. 陰茎皮膚反転法(陰嚢皮膚移植あり/なし)

Penile Skin Inversion with/without Scrotal Skin Graft

元の性器組織を用いて、新しい外性器と膣を形成する方法です。必要に応じて陰嚢皮膚移植を併用します。バンコク病院では、陰核・小陰唇・尿道周囲の感覚につながる神経を活かし、陰茎皮膚が十分な場合は腹部からの皮膚移植を必要としないと説明しています。

2. 直腸S状結腸造膣術(S字結腸法)

Rectosigmoid Vaginoplasty

S状結腸と上部直腸の約7~8インチ(約18~20cm)の区間を用いて、新しい膣を形成する方法です。バンコク病院では、陰茎皮膚が不足している場合、初回手術後に膣狭窄が生じた場合、より深い膣管が必要な場合に検討する術式として案内しています。

3. 腹膜造膣術

Peritoneum Vaginoplasty

腹膜のフラップを膣腔へ引き下ろし、新しい膣の内壁を形成する方法です。バンコク病院では、初回手術で陰茎皮膚が不足する場合や、陰茎皮膚反転法後に膣が短縮した場合の選択肢として案内しています。また、形成できる深さは最長約6インチ(約15cm)で、滑らかな内壁と自然な潤滑が期待できると説明しています。

3術式の比較

※画面幅が狭い場合は、表を横にスクロールしてご覧ください。

バンコク病院で扱う3術式の比較
比較項目 陰茎皮膚反転法 直腸S状結腸法 腹膜法
主に使用する組織 元の性器組織 S状結腸・上部直腸 腹膜
バンコク病院での主な検討例 初回手術の標準的な方法 皮膚不足、術後狭窄、より深い膣管が必要な場合 皮膚不足、反転法後の短縮
潤滑 性交時に潤滑ジェルが必要 組織が粘液を分泌するため、潤滑ジェルは不要と案内 自然な潤滑が期待されるが、潤滑ジェルが必要な場合あり
ダイレーション 定期的に必要 主に膣入口側 反転法と同様に必要
主な注意点 狭窄 腹部手術、腸閉塞、腸管からの漏れ 腹部の線維化、短縮、狭窄

この比較表は、バンコク病院のSRS案内をもとにタイSRSガイドセンターが整理したものです。効果や合併症の発生率を保証するものではありません。

バンコク病院でSRSを受けるための準備

  • 少なくとも2名の精神科医による心理評価を受け、確認用の診断書・証明書を取得する
  • 自認する性別で、少なくとも1年間フルタイムで生活している
  • 性別適合を長期間希望している
  • 全身状態が良好で、重い先天性疾患がなく、全身麻酔を受けられる
  • 20歳を超える方が対象。18歳を超え20歳未満の場合は保護者の同意が必要。18歳未満は対象外。18歳・20歳ちょうどの扱いは事前確認が必要

年齢条件について

バンコク病院の年齢条件には、「20歳超」「18歳超20歳未満は保護者の同意が必要」「18歳未満は対象外」という案内が併記されています。18歳ちょうど・20歳ちょうどの扱いが明確でないため、該当する方は当センターへ事前にお問い合わせください。病院へ確認のうえご案内します。

SRS情報の提供医師

次の2名は、バンコク病院のSRS案内で情報提供を担当する医師です。個別の執刀医や現在の予約可否を示すものではありません。

Dr. Poonpissamai Suwajo
Dr. Poonpissamai SuwajoPlastic Surgery, Surgery

Dr. Poonpissamai Suwajoは、美容外科と性別適合手術を専門とする外科医です。バンコク病院での診療項目には、MtF・FtM向けSRS、結腸利用造膣術、腹膜造膣術、無深度造膣術があります。対応言語は英語・タイ語です。

Dr. Poonpissamai Suwajoの医師情報を見る

Dr. Pavinee Annoppornchai
Dr. Pavinee AnnoppornchaiPlastic Surgery

Dr. Pavinee Annoppornchaiは、形成外科を専門とする外科医です。バンコク病院での診療項目には、MtF・FtM向けSRS、結腸利用造膣術、腹膜造膣術、無深度造膣術があります。対応言語は英語・タイ語です。

Dr. Pavinee Annoppornchaiの医師情報を見る

バンコク病院形成外科・再建センターの美容形成イメージ

画像提供:Bangkok Hospital(使用許可取得済み)

形成外科・再建センター

バンコク病院の形成外科・再建センターでは、国際基準に沿った診療プロセスのもと、資格を有する医療スタッフが相談から手術まで対応します。

  • 場所:バンコク病院 D棟1階
  • 診療時間:毎日 08:00~16:00

バンコク病院でのSRSを日本語で相談する

3つの術式は、使用する組織、ダイレーション、潤滑、腹部への処置、注意すべき合併症などが異なります。適応は、バンコク病院での診察を経て決定されます。最新の費用・日程、術式の確認、渡航サポートについては、タイSRSガイドセンターまでご相談ください。

参照情報・医療上の注意

情報確認日:2026年8月4日。このページの医療情報は、バンコク病院の案内をもとにタイSRSガイドセンターが日本語で整理しています。診断や治療方針を示すものではありません。実際の適応、術式、準備条件、費用、入院期間、術後管理は、診察および病院の最新情報に基づいて決まります。