SRSの約1か月のタイ滞在、仕事と家族への説明はどうする?
記者:
JWC 加地
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2026年10月22日
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タイでSRS(性別適合手術/性同一性障害・性別不合の手術)を受ける場合、現地での滞在期間は約1か月が一つの目安になります。手術の内容と同じくらい現実的な悩みになりやすいのが、仕事をどう休むか、家族にどう説明するかという点です。
この記事では、仕事の休み方の選択肢、お金の備え方、家族への説明の選択肢、学生の場合の扱い、迷ったときの相談先の順に整理します。どれも「こうするのが正解」という答えがあるわけではなく、ご自身の状況に合わせて選べる選択肢を並べることを目的にしています。
まず全体像:考えておきたいこと
1. なぜ「約1か月」なのか
タイでのSRSは、一般的に次のような流れで進みます。
- 渡航後の術前検査(血液検査など、手術前の健康状態の確認)
- 手術
- 入院(術後の経過を病院で観察する期間)
- 退院後の通院・経過観察(傷の状態を見ながら、帰国できる状態まで回復させる期間)
- 病院による帰国許可
この一連の流れにかかる日数は、病院や術式、術後の経過によって変わります。約1か月というのはあくまで目安であり、具体的な日数は渡航前に病院の案内で確認しておくと安心です。予約から渡航・帰国までの大まかな流れは、予約から渡航・帰国までの流れでも案内しています。
2. 仕事の休み方の選択肢
仕事をどう休むか、どこまで会社に伝えるかを順に見ていきます。
2-1. 休む期間の選び方(有給休暇・休職制度・時期)
まず確認したいのは、有給休暇の残日数と、会社に休職制度があるかどうかです。私傷病による休職制度は法律で義務づけられたものではなく、会社ごとの就業規則で定められています。休職期間の上限、休職中の給与の有無、復職の条件などは会社によって差があるため、就業規則を確認するところから始めるのがおすすめです。
休む時期についても選択の余地があります。繁忙期を避けたり、年末年始や連休と組み合わせたりすることで、実質的に必要な休暇の日数を抑えられる場合があります。
2-2. 退職・転職は最後の選択肢に
「まとまった休みを取るために退職・転職をした」という判断をする方もいますが、退職・転職は最後の選択肢として考えることをおすすめします。有給休暇と休職制度を組み合わせれば、退職せずに必要な期間を確保できるケースも少なくありません。退職を決める前に、まず就業規則と休職制度の内容を確認してみてください。
2-3. 職場にどこまで伝えるか
職場にどこまで事情を伝えるかは、本人が決めることです。詳しい事情まで伝える方もいれば、「手術のため」「療養のため」とだけ伝え、それ以上は話さないという方法を選ぶ方もいます。どちらが正しいというものではなく、ご自身が伝えやすい範囲を選べば十分です。
2-4. 診断書が必要になる場面
休職の申請や、長期間の休暇取得にあたって、会社から診断書の提出を求められる場面があります。診断書の取得方法や記載内容については、GID診断書の取得方法ガイドで詳しく説明しています。
3. お金の備え
休む期間の収入が減ることと、渡航費・滞在費がかかることの両方を踏まえて、全体の予算を立てておくことをおすすめします。
傷病手当金については、「業務外の病気・けがで働けないこと」「連続して4日以上休むこと」など一定の条件を満たすと支給される制度ですが、海外での手術・療養が対象になるかどうかは、加入している健康保険(協会けんぽ・健康保険組合など)によって判断が分かれます。利用できるかどうか、どの範囲まで対象になるかは、事前に加入先の健康保険へ確認してください。
お金に関する確認先は内容によって分かれます。健康保険の給付が対象になるかどうかは加入先の健康保険へ、現地での費用の内訳やお見積りについては弊社のようなアテンド会社へご相談いただく、という振り分けで考えていただくと分かりやすいと思います。
4. 家族への説明
仕事と同じくらい、現実的な悩みになりやすいのが家族への説明です。
4-1. 実家暮らしだからこその悩み
一人暮らしであれば周囲に気づかれずに渡航できる場合もありますが、実家暮らしの場合、約1か月の不在を理由なく過ごすのは難しいのが現実です。この悩みに「隠し通せばいい」という単純な解決策はありません。
4-2. 話し方は一つではない
家族への伝え方にはいくつかの選択肢があります。
- 全部話す
- 一部だけ話す(例:「手術で1か月ほど海外に行く」とだけ伝える)
- 信頼できる家族の1人にだけ話す
どの方法が正しいというものではなく、ご自身と家族との関係に合わせて選んでいただくことです。カミングアウトをすること自体も、する・しないのどちらが良いというものではなく、本人の判断が尊重されるべきものです。
4-3. 同行してもらうという選択肢
家族に同行してもらう方法もあります。現地での心細さが和らぐというメリットがある一方、同行する家族側にも休みの調整と、航空券・滞在費などの費用がかかります。同行をお願いする場合は、早めに日程と費用を相談しておくとスムーズです。
4-4. 緊急連絡先の確保
全てを家族に話さない場合でも、少なくとも1人は滞在先や渡航時期を知っている人がいると、緊急時の連絡がしやすくなり安心です。
5. 学生の場合
学生の場合は、夏休み・春休みなどの長期休暇に合わせて渡航時期を調整する方法があります。長期休暇だけで期間が足りない場合は、欠席や休学の扱いがどうなるかを、通っている学校に確認しておく必要があります。学校によっては、一定期間以上の欠席に診断書を添えた欠席届が必要になったり、休学の手続きが必要になったりする規程があり、扱いは学校ごとに異なります。学生課や保健管理センターなど、学校の窓口に早めに相談しておくと安心です。
6. 相談できる場所
迷ったときの相談先は、内容によって分かれます。
- 手術や経過観察の期間、術後の体調について……ジェンダークリニックの主治医
- 休職・有給の手続き、会社への伝え方について……職場の産業医や人事担当者
- 休学・欠席の扱いについて……学校の学生相談窓口・学生課
- 日程の組み方、現地での滞在・手配について……弊社のようなアテンド会社
弊社ではこう考えています
タイSRSガイドセンターでは、自身もSRSの当事者である日本人スタッフの加地が、原則として初回のご相談から現地でのアテンドまで担当しています。日程の組み方や、ご家族への伝え方に関する迷いも、渡航前の段階でご相談いただけます。ただし、体調や日程、ご予約の状況などにより、別の日本語スタッフが対応する場合もあります。
もっと詳しく知りたい方へ
日程の組み方について具体的に相談したい方は、弊社のLINE相談窓口もご利用ください。
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