SRSにおける傷病手当、および医療保険の活用について

記者:

横須賀 武彦

2016年4月17日

 

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やっほー!🌟 今日は「澪のSRS日記」からとっても大事な情報をシェアするよ!SRSにはまとまったお金が必要だけど、傷病手当や医療保険を上手に活用すれば、経済的に助けられるんだ。よくあるお悩みや疑問も解決できるヒントがいっぱい!💰✈️ もし詳細を知りたいなら、お問い合わせはご遠慮なく!みんなで安心してSRSを受けられるように、自分の状況をしっかりチェックしようね。😊✨
とても有意義な記事なので「澪のSRS日記」から許可を得て転載します。
 
 
さて本題ですが、正直SRSはまとまったお金が必要ですよね。
それに加えて、術後働けないことなどを考えると、ある程度の蓄えはほしいところです。
私がなんとなく思うのは、250万円くらいは貯金があったほうがいいと思います。
また、人によってはSRS後から一気に女性として生活し始めるチャレンジを考えている人もいると思いますので、その場合は洋服やメイク道具など、もっとたくさんのお金が必要になります。
 
そんな中、とてもありがたいのが、傷病手当と医療保険です。
今の世の中は、このあたりの制度もかなりハードルが低くなっておりますので、普通に出ますよ!
 
まず、「傷病手当」は勤めている会社で社会保険に加入されている場合があると思います。
全国健康保険協会、いわゆる「協会けんぽ」という組織になります。
内容としては、手術などで働けない期間が生じたとき、証明するものを揃えた上で、その期間の収入の2/3を保証し、後に銀行などに振り込んでもらえる制度です。
準備としては、働けなかった期間が確定してからの申請ですから、術後や帰国後で問題ないです。
また、海外の手術だからと心配もお有りでしょうが、実績として海外手術が原因でも問題ないです。
必要なことは、会社に働いていない期間を証明してもらうことと、関係医師に病気と同じく働けない期間を証明してもらうこと。
こちらの申請用紙を埋めることで申請ができます。 ⇒ 健康保険傷病手当金支給申請書
1~2ページは自分で書きます。
基本普通に書いて言って大丈夫です。
傷病名は「性別違和」となり、発病時の状況は空欄で良いです。
3ページは会社に書いてもらいます。
加えて、下記のような必要な添付書類もお願いします。
労務に服することができなかった期間を含む賃金計算期間とその期間前1か月分の出勤簿(タイムカード)と賃金台帳のコピー
4ページは担当医師に書いてもらいます。
こちらは、手術をおこなった病院でなくても良いので、日本の掛かり付けのジェンダークリニックにお願いします。
療養担当者の意見書が必要な場合はこちらもお願いしておきましょう。
これらのものが準備できれば、郵送でも手続き可能です。
ただし、人や地域によって異なる場合もあると思いますので、手続き前に自ら確認することはお忘れなく。
また、会社の有給休暇などを使った期間は含むことができませんので、気を付けてください。
ちなみに私の場合は、6/1~6/30のきっちり1ヶ月を完全に休んだので、毎月の給料の2/3にあたる二十数万円が支給いただけました。
あと注意すべき点は、社会保険料は自分が休んだからといって免除されるわけではありませんので、復帰した月の給与から、まとめて引かれます。私の場合は、休んだ1ヶ月分と当該分、合計2ヶ月分が引かれましたので、手取りにして二十数万円のお給料になりちょっと苦しかったw
あと、会社や病院さえ証明してくれればその期間で手当をいただけますが、働けるようになったらさっさと働きましょう!
みんなで積み立てている保険料です。GID治療のためとはいえ、不慮の事故などで必要になる人、生命に関わる病気の治療が必要な方への手当、その他色々な事に本来使われるべき資金ですので、自分本意に悪戯に期間を伸ばして給付を受けることなどないようにお願いしたいです。
社会人のマナーであるとともに、GIDを抱える者のプライドとしてぜひ心得て欲しいです。
 
次は、「医療保険」で、民間保険会社などを利用して、個人的にかけている保険などで、入院給付金や手術給付金を保険請求することができます。
こちらに関しては、保険会社のサービスや掛金などによりバラバラです。
保険請求の方法も異なると思いますので、確認は必要になります。
注意したいのは、入院や手術に対して出る保険金ですので、海外で入院手術した場合は、その病院でないといけないということ!
ちなみに一般的な流れとしては、保険会社ごとに記入する書類があり、海外用のフォーマットもあります。ベストなのは渡航前に全てを把握していて、書類を持って行って現地の病院に記入してもらう方法です。次によくあるのは、現地で保険適用になることを知って、日本の保険会社に連絡し、現地病院に国際郵便で送ってもらう方法です。あと、手術も終わって帰国してから、アテンドさんを頼って、書類を国際郵送して、病院に記載してもらったあと、さらに国際郵便で返送してもらうパターンで、私は恥ずかしながらこのパターンです。
帰国後、保険会社に聞いてみると、給付金が下りる可能は大いにあるとのことで、必要手続きと書類を確認して、現地アテンドの横須賀さんに連絡を取ると、事務所宛てに送ってもらったら、ガモン病院に頼んであげるから。あと、返送郵便費用として1000円を振り込んでくださいとの指示をいただき、快く対応していただけました。ガモン病院からの返送はガモン病院でお世話になった小路さんがしていただいたようで、お手紙までいただきました♪
ちなみに、ガモン病院だけかもですが、この手の書類を記載してもらうための費用は無料です。日本なら数千円は取られちゃうと思いますが、良心的ですね。ですから私の場合、往復郵便代の2000円程度だけ必要でした。
あとは、日本のジェンダークリニックの診断書が必要だったり、保険会社によってまちまちだと思います。
ちなみに私はメットライフ生命でしたが、問題なく保険がおりまして、約10日程の入院に対しての入院給付金と手術自体に対する手術給付金で、約30万円の給付金をいただけました。
保険会社の査定にもよりますが、SRS自体はかなり上級の手術に当たる場合が多いです。
 
この結果から、保険関係で約55万円弱の援助を受けられたため、結果的にはSRS関係だけに関する費用計算をすると、135万-55万となり、私は80万円程度でSRSを受けれた計算になります。
ただし、前述のように、その間に収入が絶たれていることを考えると、それ以外の準備貯蓄は出来るだけ必要なのも現実ですね。
あと、SRSを受ける予定があるのであれば、保険に加入する際、入院・手術給付金に手厚い物を選ぶのもいいかもしれません。ただし、事前にSRS受けるって、言っちゃったらダメだと思いますよw
 

こんな感じで、GIDに冷たい日本というイメージや先入観で最初から諦めてしまうと受けられないサービスですが、積極的に自ら動くことで有効活用できるものもあるということを覚えておいていただければと思います。

澪さん、ありがとうございます。 

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