紹介記事:たばこで最悪寝たきりに?
記者:
横須賀 武彦
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2016年8月17日
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チェコ共和国の研究グループが、喫煙は筋肉減少症(サルコペニア)をより進行させる可能性があると報告した。喫煙は心肺機能だけでなく、筋力そのものにも悪影響を与えるという。
喫煙がスポーツの大敵であるだけでなく、筋肉も減少させるならば、肥満や高齢者の転倒のリスクを高めることにもなるため、喫煙にはさらなる注意が必要だ。
・筋力低下の悪循環 最悪寝たきりにも
・喫煙と筋力低下の関係
・たばこで筋肉が減るのはなぜ?
たばこの計り知れない影響
たばこにはニコチンや一酸化炭素、タールなど200種類以上の有害物質と64種類の発がん物質が含まれている。たばこを長期間吸い続けると、肺がんやCOPD(慢性閉塞性肺疾患)、心疾患をはじめ、さまざまな病気のリスクを高める。
たとえば、非喫煙者の死亡リスクを1とした場合、喫煙者が肺がんで死亡するリスクは男性が4.8倍、女性が3.9倍、COPDは男性が3.1倍、女性が3.6倍にもなるのだ(※2)。
このような観点からも、たばこはできるだけ吸わないほうがいいのだが、それでもどうしてもやめられない人もいるだろう。そんな人は、せめて周りに気を遣う必要があるだろう。
喫煙者が直接吸い込む主流煙よりも、たばこの先端から立ち上る副流煙のほう有害物質を多く含んでいて、たばこを吸わない人の健康にも影響を与えるのである(※2)。
参考・引用
※1 :安心介護 サルコペニアとは 筋力や身体機能の低下の症候群
※2 :東京都福祉保健局 東京都南多摩保健所 たばこによる健康被害
参考Relation between cigarette smoking and sarcopenia: meta-analysis. Steffl M et al. Physiol Res. 2015;64(3):419-26