FAQ: MTF手術については希望のタイプの手術が可能ですか?

記者:

横須賀 武彦

2006年5月9日

 

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よくある質問と回答(MtF関連)

性別適合手術の種類や特徴についての記事をチェックしてね!ペニス反転法や陰嚢移植法、S字結腸法など色々な手術方法があるよ!でも、膣の深さや外見の再現性には限界があるから、相談して自分に合った方法を選ぼう!お問い合わせはご遠慮なく! (Rough translation: "Check out the article about the types and features of gender confirmation surgeries! There are different methods like penis inversion, scrotal skin graft, and sigmoid colon method! But there are limitations to the depth of the vagina and the reproducibility of appearance, so consult with us and choose the method that suits you! Don't hesitate to contact us!")
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【 ご質問 】

MTFのSRS(性別適合手術) については希望のタイプの手術方法で手術が可能ですか?

性別適合手術は、トランスジェンダーの方々が自分の性別を身体的にも合わせるための手術です。その手術方法にはいくつかの種類がありますが、希望する手術方法で手術を受けることができるのでしょうか?この記事では、一般的な性別適合手術の種類とそれぞれの特徴について解説し、手術方法の選択についてご紹介します。

一般的なMtFの性別適合手術の種類

MtFの性別適合手術には大きく分けて以下の3つの手術方法があります。

ペニス(陰茎)反転法

この方法では、陰茎の皮を反転させて膣を作ります。しかし、この方法では膣の深さが十分に得られないことが問題とされています。その為、現在では「造膣なしSRS」として、この術式が扱われています。

陰嚢皮膚移植法

陰嚢皮膚移植法は、陰嚢の皮膚を使用して膣を作る方法です。この方法では、膣の深さがある程度は得られることが多く、一般的にはこの方法が選ばれることが多いです。例えば、睾丸摘出前であれば平均で11-12cm前後の膣の深さが得られることが多いです。

S字結腸法

S字結腸法では、S字結腸を使って膣を作ります。この方法には開腹によるS字結腸法腹腔鏡によるS字結腸法の2種類があります。どちらの方法でも、膣の深さを確保することができます。平均の膣の深さは最低でも15cmはある事が通常です。

手術方法の選択と実績

一般的な選択の傾向

性別適合手術を受ける方の中で、陰嚢皮膚移植法が大半(約80%)を占めており、S字結腸法が少し(20%未満)選ばれています。一方で、ペニス(陰茎)反転法は膣の深さが得られないため、お勧めしていません。

弊社の実績と割合

弊社での手術実績も同様の傾向が見られます。陰嚢皮膚移植法がほとんどの方が選択する手術方法であり、S字結腸法も一部の方に選ばれています。

それぞれの手術方法の特徴

ペニス(陰茎)反転法の特徴

ペニス(陰茎)反転法は、手術方法としては比較的シンプルなものですが、膣の深さを確保することが難しいため、お勧めしていません。

膣の深さに関する問題

この方法では、陰茎の皮を反転させて膣を作るため、膣の深さが十分に得られないことが多いです。そのため、性行為や性器のケアに不便が生じることがあります。結果として、現在では「造膣なしSRS」として、この術式が扱われています。


陰嚢皮膚移植法の特徴

陰嚢皮膚移植法では、陰嚢の皮膚を使用して膣を作るため、膣の深さをある程度は確保することができます。また、陰嚢皮膚はダイレーションを続ける事で膣を拡張できる可能性があり、術後1年ほど経過すると自然な感触の膣に変化する場合があるため、多くの方がこの方法を選択しています。


S字結腸法の特徴

S字結腸法は、S字結腸を使用して膣を作るため、膣の深さを確保することができます。さらに、自然な膣の分泌物ができるため、潤滑にも優れています。


開腹によるS字結腸法と腹腔鏡によるS字結腸法の違い

開腹によるS字結腸法は、従来の方法で、腹部を開いて手術を行います。一方、腹腔鏡によるS字結腸法は、腹部に小さな切開を入れて内視鏡を使って手術を行う方法です。腹腔鏡による方法は、術後の痛みや回復期間が短く、傷跡も小さくなるという利点があります。

外見に関するリクエストと再現性

性別適合手術において、外見に関する細かいリクエストについては、100%の再現性が保証できないため、すべての要望に応じることができません。それは、個人差や術後の経過など、様々な要因が影響するからです。

100%の再現性が保証できない理由

手術の結果は、患者さんの身体の個性や手術前の状態、手術後の経過など、さまざまな要因によって左右されます。そのため、事前に細かいリクエストについて完全に再現することを保証することはできません。

まとめ

MTFのSRS(性別適合手術)においては、一般的にはペニス(陰茎)反転法、陰嚢皮膚移植法、S字結腸法の3つの手術方法から選択が可能ですが、ペニス(陰茎)反転法は膣の深さが得られないためお勧めしていません。陰嚢皮膚移植法が最も一般的に選ばれる手術方法で、S字結腸法も一部の方に選ばれています。しかし、外見に関する細かいリクエストについては、100%の再現性が保証できないため、すべての要望に応じることができません。

適切な手術方法を選ぶことは、性別適合手術の成功に大きく関わります。弊社スタッフとよく相談し、自分に合った手術方法を選ぶことが重要です。


よくある質問

Q1:ペニス(陰茎)反転法以外の手術方法はどのくらいの膣の深さが得られますか?

A1:陰嚢皮膚移植法では一般的には11-12cm程度、S字結腸法では一般的には最低15cmの膣の深さが得られることが多いですが、個人差があります。

Q2:性別適合手術の費用はどのくらいかかりますか?

A2:手術方法や施設によって費用は異なりますが、一般的には150万円~300万円程度が目安です。

Q3:性別適合手術のリスクは何ですか?

A3:感染、出血、膣の狭窄(収縮)などがリスクとして挙げられます。適切なケアと経過観察が重要です。

Q4:手術後のケアはどのように行われますか?

A4:術後は適切なダイレーターを使用して膣の深さ維持し、適切なタイミングでダイレーションを継続し膣の状態を保つことが大切です。

Q5:性別適合手術後の性機能に影響はありますか?

A5:適切な手術方法が選ばれ、術後のケアが行われていれば、性行為やオルガスムの享受は可能ですが、個人差があります。

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