声の女性化で失敗はないんですか?
記者:
横須賀 武彦
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2007年4月12日
2,152

あなたも「手術さえ受ければすぐ女性らしい声になれる」と期待していませんか?――実は、声の女性化は術後の経過と訓練次第。本記事では、手術直後に起こりがちな“かすれ声”や“裏声化”の実態と、その改善プロセスをわかりやすく解説します。
声の女性化手術で本当に失敗しない?【Q&A】
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結論:大半は適切なリハビリで改善し、いわゆる「失敗」はまれ
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甲状声帯壁縮小術で術後2 週間、改良された輪状甲状軟骨接近術で術後12時間は発声禁止が原則
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再開後しばらくは掠れ声・裏声傾向が出やすい
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ボイストレーニングによるリハビリで半年〜1 年かけて自然に近づく
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「手術すれば翌日から女性声」という広告を鵜呑みにしないでください。声帯は“筋肉”です。トレーニングなくして理想の声は得られません。
声の女性化を成功へ導く3ステップ
STEP 1:術前カウンセリングで期待値を調整
声帯の長さや厚みは個人差が大きい。医師とゴール(音域・トーン)を具体的に共有しよう。
STEP 2:術後の“完全沈黙”を守る
損傷した粘膜を回復させる最短ルート。ささやき声も厳禁。
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Tips:LINEや筆談アプリを用意するとストレス軽減
STEP 3:女性らしい声のボイストレーニング
自分の声を録音しながら、少しずつ高さ・共鳴を調整し、無理なく女性らしい響きを獲得する。
Note: 耳から聞こえる自分の声と、他人が聞こえる自分の声は、高さや響きに大きなギャップあり。無理なトレーニングで声帯に負荷をかけると、術後瘢痕が残り回復を遅らせる原因に。
声の女性化に関するよくある誤解と正しい情報
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誤解①「手術だけで女性声になる」
実際は 術後リハビリが不可欠。 -
誤解②「失敗したら元に戻らない」
実際は リハビリや追加施術で改善余地あり。 -
誤解③「裏声っぽい声=手術失敗」
実際は 一時的現象で、多くは数か月で解消。
Note: ネットのビフォーアフター動画は編集済みの場合あり。経過期間を必ず確認しましょう。
まとめ
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声の女性化手術は術後の正しいリハビリが成功のカギ
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一時的な掠れ声・裏声は自然な経過
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積極的に女性としての生活を送ることで理想の声質へ
タイSRSガイドセンターは、タイで実際に性別適合手術を経験した MtF 当事者が現地で直接サポートする唯一のアテンド会社です。
当事者だからこそ痛感する「声の女性化後の結果の心配」という課題に、専門医紹介と現地通訳・同行で徹底的に寄り添います。
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