タバコの有害性と禁煙法
記者:
横須賀 武彦
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2009年3月11日
2,488

タバコが健康に重大な影響を及ぼすことは、明確なものになってきました。
「タバコを止める方がストレスになって体に悪い」というFTMやMTFの方にも、
是非 、お読みいただきたいタバコのお話です。
詳細はこちら→ http://allabout.co.jp/gs/cancer/closeup/CU20090315A/index.htm?NLV=CN000059-162でご覧下さい。
性別適合手術(SRS)を控えたあなたにとって、タバコは「最後までやめられない嗜好品」ではなく合併症リスクを押し上げる危険因子です。本記事では「禁煙のストレスが逆に体に悪いのでは?」という疑問に答えながら、医学的エビデンスに基づく禁煙ステップを解説します。
手術前でもタバコは本当にやめた方がいいの?
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結論:はい。術前4〜8週間の禁煙で合併症リスクが大幅に低下します。
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根拠
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創傷治癒の遅延が約2倍:ニコチンにより末梢血流が低下
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麻酔合併症が増加:一酸化炭素による酸素運搬能の阻害
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血栓症・肺炎リスク増大:喫煙歴20本×年で有意差
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「FTMオペ後、喫煙を続けた友人は患部からの出血や壊死などで一週間滞在延長に。私は術前に禁煙していたおかげで予定通り退院できました。」
禁煙成功までの3ステップ
STEP 1:タバコの“本当の代償”を数値で把握
喫煙1日1箱を続けると年間約180,000円。医療費・入院延長費を含めると手術費用の数%が無駄に。
STEP 2:禁煙計画を“期日”から逆算
術日から逆算し最低4週間前に「禁煙開始日」を設定。ニコチン代替療法(ガム・パッチ)の併用が成功率+60%。
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Tips:朝一番の“習慣タバコ”をカフェイン入りドリンクへ置換
STEP 3:サポートと記録で継続
家族やアテンド担当に“禁煙宣言”し、呼気COチェッカーで数値管理。アプリ記録で3日→3週→3か月の節目を可視化。
Note: 禁煙失敗の多くは「最後の1本ならいいか」という“Just one cigarette”症候群。記録と第三者の声掛けで回避。
タバコと禁煙に関するよくある誤解と正しい情報
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誤解①「禁煙のストレスでホルモンバランスが崩れる」
実際は 2週間でストレス指標コルチゾールが喫煙時より低下。 -
誤解②「電子タバコなら手術に影響しない」
実際は ニコチン含有の加熱式も血管収縮作用が同程度。 -
誤解③「手術前だけ禁煙すれば十分」
実際は 術後も継続禁煙しなければ創部トラブル率は元に戻る。
Note: 「ニコチン0%」を謳う製品でも副流エアロゾルが創傷回復を阻害する報告あり。
まとめ
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タバコは創傷治癒・麻酔・呼吸器すべてに悪影響
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術前4〜8週間の禁煙で合併症リスクを半減
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計画・代替療法・記録の3ステップで継続率アップ
タイSRSガイドセンターは、タイで実際に性別適合手術を経験した MtF 当事者が現地で直接サポートする唯一のアテンド会社です。
当事者だからこそ分かる術前禁煙の大切さという課題に対し、禁煙徹底アドバイスとフォローで丁寧にサポートします。
どんな小さなご質問やご相談でもお気軽にお問い合わせください。