顔の女性化とSRSを同時期に受けることはできますか?
記者:
横須賀 武彦
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2006年10月19日
2,138

「顔も体も早く理想に近づきたい!」――その気持ちは痛いほどわかります。しかし 顔の女性化手術と性別適合手術(SRS)を同日に受ける となると、麻酔時間や体力消耗など リスク管理が必須。この記事では、同時手術が「本当にあなたに適しているか」を判断する材料と、失敗しない進め方を明確にお伝えします。
同時手術は安全?【Q&A】
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結論:条件次第で可能だが、一般的には分けて行うほうが安全。
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全身麻酔時間が長くなる → 合併症リスクが上昇
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体力・回復力を大幅に消耗 → 術後ケアが不十分になりやすい
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執刀医や麻酔科医が同時手術を不可と判断するケースも多い
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例:体力に自信があり、手術項目を最小限に絞ったAさんは1日で造膣なしSRSとFFSを完了。ただし術前3 か月の厳格なトレーニングと栄養管理で体調を整えました。
同時手術を検討するなら押さえる3つのSTEP
STEP 1:医師による適応判定を受ける
同時手術の可否は 術式・健康状態・手術時間の合計 で決まります。事前の診察で希望する手術が全て同日に出来るのか、総合判断を必ず受けましょう。
STEP 2:体力と数値を“手術仕様”に整える
退院後すぐに回復の波が二重に来るため、貧血・栄養状態・BMI を最適値へ。
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Tips:鉄分補給にはバナナや温泉タマゴが最適。
STEP 3:プランB(2段階手術)を同時に設計する
滞在が3週間以上あれば、全身麻酔をSRSとFFSの2回に分けるスケジュールも安全策として用意。予定外の体調不良が起きても柔軟に切り替えられます。
Note: スケジュール変更による追加費用と宿泊延長の可否を、予約時点で必ず確認しておきましょう。体力に心配があるなら、渡航費用は嵩みますが数ヶ月後に改めて渡航してFFSを受ける、という選択肢も賢い選択の一つです。
同時手術に関するよくある誤解と正しい情報
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誤解①「1回(同日)で済ませた方が費用が安い」
実際は 入院・再診コスト を含めると差額は小さく、体力負担・精神面への影響を考えるとコストパフォーマンスが悪い結果になることも。 -
誤解②「若ければ体力で乗り切れる」
実際は 年齢よりも 筋肉量・持病・生活習慣 が回復速度を左右。 -
誤解③「スポーン・クリニックで全部お願いできる」
実際は 顔の女性化は受け付けていない ため、別施設との連携が必要。
Note: クリニックごとにポリシーや対応術式が大きく異なる点に注意。
まとめ
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同時手術は「手術内容・体力・医師の判断」が揃って初めて実現可能
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二段階手術(SRS→顔)ならリスク分散と回復の質を両立できる
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事前にプランBを用意し、滞在期間・費用・体力を総合設計することが成功の鍵
タイSRSガイドセンターは、タイで実際に性別適合手術を経験した MtF 当事者が現地で直接サポートする唯一のアテンド会社です。
当事者によるアテンドだからこそ分かる課題――同時手術による体力・麻酔リスク――でも、最適な手術時期の調整と滞在計画で丁寧にサポートいたします。
どんな小さなご質問やご相談でもお気軽にお問い合わせください。

バンコク在住、(株)ジェイ・ウェッブ・クリエーション代表。1997年にバンコクへ移住し、現地工場長を経て2004年に会社設立。現在はバンコクで医療系の情報提供と起業支援を中心に活動中。日本国内で年に2回ほど個別相談会も開催しています。1952年生まれで茨城県水戸市出身、在タイ20年超