【2026年更新】日本からの現金持ち出しに制限はありますか?――100万円ルールと、当社が国際送金をおすすめする理由
記者:
横須賀 武彦
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2013年11月14日
4,445

【 ご質問 】
治療費の支払いに使うため日本円を持ち込もうと思いますが、日本からの現金持ち出しに制限はありますか?
【まず結論】制度上の上限はありませんが、当社では現金持ち込みをおすすめしていません
日本には、海外へ持ち出す日本円の額そのものを制限する規定はありません。ただし、現金(日本円・外国通貨)やトラベラーズチェックを含む小切手、有価証券などの合計額が100万円を超える場合は、出国時に税関へ「支払手段等の携帯輸出申告書」を提出する必要があります。
もっとも、当社では現在、治療費を現金で持ち込む方法はおすすめしていません。原則として、渡航のおよそ30日前後を目安に、残額を国際送金でまとめてお支払いいただく方式をご案内しています。近年、国際線の機内で現金や貴重品が盗まれる被害が報告されているほか、タイ入国時の現金・貴重品に関する検査が強化される傾向にあり、多額の現金を身につけて移動すること自体のリスクが以前より高まっているためです(理由の詳細は後述します)。
ただし、渡航内容によっては例外的に、100万円未満の範囲に限り現金でのお支払いを認める場合があります。ご希望の場合は事前に弊社スタッフへご相談ください。
100万円を超える現金等を持ち出す・持ち込む場合の申告ルール(日本側)
税関の案内によると、対象となるのは次のものです(合計額が100万円を超える場合)。
- 現金(日本円・外国通貨)
- トラベラーズチェックを含む小切手、約束手形
- 有価証券
これらの合計額が100万円相当額を超えて出国・入国する場合、旅客本人が「支払手段等の携帯輸出・輸入申告書」を税関に提出して申告する必要があります。1kgを超える高純度の地金(金)を携帯する場合も同様の申告が必要です。基準となる100万円は本人が携帯する分の合計額であり、家族数人分をまとめて計算するものではありません(本人が携帯する分のみが対象です)。
申告を怠った場合の罰則
税関に対する申告が必要であるにもかかわらず申告せずに現金等を輸出・輸入した場合は、関税法111条違反として、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金に処され、またはこれらが併科されることがあります。海外で使わずに余った現金をそのまま日本に持ち帰る場合も、100万円を超えていれば入国時の申告対象になりますので、余分な現金を持ち帰る予定がある場合は特にご注意ください。
ほとんどの手術プランは100万円を超えます
当社でご案内している手術プランの多くは、手術費用にアテンド料金・滞在費等をあわせると100万円を軽く超えます。100万円未満に収まるのは、外性器修正のみなど、比較的軽い内容で渡航される場合に限られます。つまり、多くの方にとって、治療費を現金で用意しようとすると、日本出国の時点で先ほどの申告が事実上必須になるということです。当社が現金持ち込みをおすすめしていないのは、この申告の手間に加えて、次のようなリスクがあるためです。
当社が現金持ち込みをおすすめしていない理由
国際線機内での盗難リスク
国際線の機内や搭乗ゲートでの現金・貴重品の盗難は、在外日本国大使館・総領事館からもたびたび注意喚起されている問題です。長時間のフライトや夜間便では、頭上の収納棚に置いた鞄から現金が抜き取られる被害も報告されています。多額の現金をひとまとめに持ち歩くほど、盗難に遭った際の被害額も大きくなります。
タイ入国時の現金申告・検査の強化
タイでも、現金や有価証券の合計額が一定基準(外国通貨で20,000米ドル相当、タイバーツでは2,218,500円相当)を超える場合は、入国時にタイ税関への申告が必要です。近年、空港での現金チェックが強化される傾向にあり、無申告のまま多額の現金を持ち込むと、その場で足止めや質問を受けたり、罰則の対象になったりするリスクがあります。
「所持金証明」との違いに注意
タイ入国時には、これとは別に、ビザ免除等で入国する方に対して1人あたり10,000〜20,000バーツ程度(家族の場合は倍額が目安)の所持金証明を求められることがあります。証明が不十分だと入国を拒否された事例も報告されています。これは「多額の現金を持ち込んではいけない」という上記のルールとは逆に、「最低限の所持金を証明できるようにしておく」という別のルールです。何が有効な証明として認められるかは、現金だけでなくクレジットカードや残高証明で足りるとする情報と、審査官によっては現金の提示を求められることがあるとする情報の両方があり、最終的には入国審査官の裁量によるところが大きいのが実情です。当社がお勧めする国際送金中心の資金準備を選ばれる場合でも、渡航時にはこうした入国審査に備えて、ある程度の現金やカードなど、通常の海外旅行と同程度の所持金は別途ご用意ください。運用は変更されることがあるため、最新の要件は在京タイ王国大使館・領事館等の公式情報でご確認いただくことをお勧めします(当社は入国審査・ビザに関する助言や代行は行っておりません)。
当社でタイSRSの治療費をお支払いいただく方法について
当社では現在、パッケージ料金(手術費用・アテンド料金・滞在費等を含む費用)を、渡航のおよそ4週間前を目安に国際送金でタイ国内の弊社口座へお支払いいただく方式を基本としています。送金額に対して実際の費用に過不足が生じた場合は、渡航後、事務所での精算時に現金(不足時は円、返金時はバーツ)で調整する運用です。詳しい流れは費用の国際送金で、不足額が生じた場合はどうなりますか?でもご案内しています。
なお、渡航内容によっては、100万円未満の範囲に限り、現金でのお支払いを例外的に認める場合があります。外性器修正のみなど、比較的軽い内容で総額が抑えられる場合が中心です。現金でのお支払いをご希望の場合は、事前に弊社スタッフへご相談ください。
また、近年の円安傾向により、同じタイバーツ建ての費用でも円換算額が変動しやすくなっています。両替のタイミングを工夫して費用負担を抑える考え方については、円安時代のタイSRS費用節約術:Wiseを活用したお得な資金準備法でも紹介していますので、あわせてご参照ください(当社として特定のサービスの利用を推奨・保証するものではなく、資金準備の一つの考え方としてのご紹介です)。
費用のお支払い方法やスケジュールについてご不明な点があれば、渡航前でも弊社スタッフまでお気軽にお問い合わせください(相談窓口は本文末尾でご案内しています)。
ブランド品・高級時計などを身につけて渡航する場合の注意
治療で渡航される方にはあまり多くないと思いますが、ブランド品のバッグや高級な時計、アクセサリーなどを身につけて出国する場合にも注意が必要です。日本国内で購入した品でも、出国時に「外国製品持出届」の手続きをしていないと、帰国時に海外で購入したものとみなされ、関税や消費税の課税対象になることがあります。外務省の海外安全ホームページでも、税関手続きを軽視しないよう注意喚起されています。
当社にお申し込みのお客様でこうしたトラブルが起きた例はこれまで確認されていませんが、一般の海外旅行者の間では、SNSやブログ等で同様の申告漏れによるトラブル体験が報告されています。高額な品を身につけて渡航する予定がある場合は、出国前に税関の窓口で持出届の手続きを済ませておくと安心です。
現金・貴重品を安全に持ち運ぶために
前述のとおり国際線機内での盗難被害も報告されているため、例外的に現金を持ち込む場合や、入国審査用の所持金を携帯する場合は、パスポートと分けて収納できるセキュリティポーチやマネーベルトなどを使い、目の届く場所で管理することを徹底してください。具体的なグッズの例は現金や貴重品などの安心持ち込みグッズのご紹介でも紹介していますので、あわせてご覧ください。
タイでのSRSを検討中の方へ
治療費を現金で持ち込むかどうかに法律上の正解が一つあるわけではありませんが、100万円を超える現金等を持ち出す・持ち帰る場合は日本側での税関申告が必要になる点、タイ側にも別の現金申告・所持金証明のルールがある点は必ず押さえておいてください。当社にお申し込みの方は、パッケージ料金そのものは国際送金でお支払いいただくのが原則のため、大きな金額の現金を日本から持ち出す場面は基本的にありません。渡航後の精算や入国審査用に必要な現金は、盗難対策をしたうえで、通常の海外旅行と同程度の範囲で携帯していただければ十分です。
ご相談の窓口――内容に応じておつなぎします
- 費用のお支払い方法・国際送金の手続き・渡航スケジュールなど(私たちの実務範囲) … 弊社スタッフ・LINE相談窓口へ。ご渡航前でもお気軽にどうぞ。
- 申告の要否など個別の税関手続きの判断 … 最寄りの税関窓口へ直接ご確認ください。当社は税務・通関手続きの代行や助言は行っておりません。
- タイ入国時の所持金証明・ビザ要件など入国審査に関する最新情報 … 在京タイ王国大使館・領事館、または航空会社・タイ入国管理局の公式情報でご確認ください。当社は入国審査・ビザに関する助言や代行は行っておりません。
バンコク在住、(株)ジェイ・ウェッブ・クリエーション代表。1997年にバンコクへ移住し、現地工場長を経て2004年に会社設立。現在はバンコクで医療系の情報提供と起業支援を中心に活動中。日本国内で年に2回ほど個別相談会も開催しています。1952年生まれで茨城県水戸市出身、在タイ20年超







