性別適合手術の保険適用について不確実な情報に惑わされないで下さい。
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記者:
JWC 加地
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2017年12月12日
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先日の記事でもご案内しました通り、日本の厚生労働省は性別適合手術について2018年度より(2018年4月1日より)公的医療保険(国民健康保険や社会保険など)の対象とする方針を決め、2017年11月29日に開催された第374回中央社会保険医療協議会総会で提案されました。
第374回中央社会保険医療協議会総会における資料(PDF)はこちらから閲覧できます(性別適合手術については35ページから)。
この報道により、当事者やアテンド業者から様々な不確定な憶測が流れていますが、当事者の方が正しい判断ができる材料となるように、ここでいくつかの点を補足していきたい思います。
まず、性別適合手術の保険適用については、中央社会保険医療協議会総会の議題に登っている以上、高い確率で保険適用になる可能性があります。
もし、保険適用となった場合…
- FtMの胸オペと内摘は、国内外で治療水準に大きな差がない為、国内で手術を受けても支障がないと思います。
- 逆に、ミニペニスや陰茎形成については、技術的な面からタイでの手術がオススメです。
- MtFのSRS手術については、国内で手術可能な医療機関は比較的限られる為に長期間の手術待ちとなる可能性が高く、予算に関係なく、すぐにでも手術したい、という方はタイでの手術をオススメします。
- もちろん、顔や声の手術については保険適用にはなりません。
ここで気になるのは、「海外で、性別適合手術を受けた場合も保険適用となるかどうか」ですが、これはタイSRSガイドセンターでは、有り得ないと考えています。
その理由は…
- GID学会では日本国内の性別適合手術の治療水準を向上させるために、日本国内で性別適合手術を受ける事を推奨しているため。
- 海外で性別適合手術を受けた場合も保険適用とするかどうか、については第374回中央社会保険医療協議会総会の議題に上っていないこと。
- 最も重要なのは、2017年現在で、日本国内で保険適用となる手術を海外で受けた場合に保険適用となる条件が「海外で急な病気にかかって治療を受けた時(治療を目的に渡航した場合は対象外)」という点です。
もし、性別適合手術について、海外での手術も保険適用とした場合、性別適合手術以外に、命に関わる様な重大な手術を日本でなく海外で受けなければならない方にとって不平等になってしまいます。
その為、もし性別適合手術が保険適用となっても、海外での手術は保険適用となることは有り得ません。
性別適合手術が保険適用となるかどうか、については、早ければ2018年2月中に発表があると思います。
この報道により海外での手術を迷っていたり、保険適用になるまで海外での手術を延長したいと思っている場合は、「もし、保険適用となっても、海外での性別適合手術は保険適用にならない」という点を理解いただければ幸いです。
この保険適用の話が出て以来、
また、
もし、性別適合手術が保険適用となった場合、タイでの性別適合手術は、主に以下の方を対象としたものに限られてくると思います。
- 予算に十分な余裕があり、今すぐにでも手術を受けたい方
- 日本国内でのGID診断書取得および性別変更の予定のない方
- 技術的な面から、圧倒的な症例数のあるタイで性別適合手術を受けたい方
その為、タイSRSガイドセンターでは、日本国内での性別適合手術が保険適用対象となった際、現在実施中の「アテンド料金15%オフキャンペーン」は終了させて頂き、上記に様な患者様のため、以前にもまして安全かつ安心してタイで手術を受けられるように、今までよりも充実したサービスを提供させて頂く予定で様々なサービスを準備中です。
こんにちは。SRS(性転換/性別適合手術)、顔の女性化そして声の女性化の経験者であり、岡山県出身の加地 茜(あかね)です。趣味は映画鑑賞、好きな動物はカエルです。 相談できるところが少ないSRSや顔の女性化、声の女性化に関してのご相談、そして様々な情報が溢れている現状で何を信じて良いのかわからないなどの困り事があればお気軽に相談して下さい。 自身の手術経験やアテンド経験から、痒いところに手が届く様なサポートが出来るよう、日々努力しています!