FAQ: ヤンヒー病院とヨーサガン・クリニックとの違いは?
記者:
横須賀 武彦
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2007年5月17日
2,281

声の高さや響きは、性別移行を進めるうえで大きな悩みのひとつ。そこで人気を二分するのがバンコクの手術先、「ヤンヒー病院」と「ヨーサガンクリニック」ですが、「どちらを選べば良いの?」という疑問は尽きません。この記事では 両院の手術方式・医師・アフターケア を分かりやすく比較し、あなたが後悔しない選択をサポートします。
結論—手術方式と経験値が最大の違い
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ヨーサガン・クリニックは「改良された輪状甲状軟骨接近術」と「甲状声帯壁縮小術」で半永久的な効果を狙う
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ヤンヒー病院は一般的な「輪状甲状軟骨接近術」を実施しているので効果が限定的
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指導医歴25 年以上のソムヨット・グナチャック医師(ヨーサガン)と、研修期間が短い後進医師(ヤンヒー)で熟練度が異なる
「安定した結果と、高音域をしっかりキープしたいならヨーサガン」という選択肢が王道です。
声の女性化手術を選ぶまでのロードマップ
STEP 1:ゴールの声質を具体化する
「普段会話で〇〇Hzまで出したい」など、数値とシチュエーションを具体的に。術式選定がブレません。
STEP 2:術式との相性を確認する
例えば、「甲状声帯壁縮小術」では最低半年〜最大1年間は日常会話に支障があるといったダウンタイムの長さがデメリットとなります。「改良された輪状甲状軟骨接近術」や「甲状声帯壁縮小術」であれば手術翌日には発声が出来ます。
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Tips(ソムヨット医師は高音・持続重視、ヤンヒーのオンウマ医師は自然回復の速さ重視)
STEP 3:アフターケアとリハビリ計画を立てる
帰国後にボイストレーニングが出来るか、女性としてのフルタイム生活の進み度合いをチェック。フルタイム生活が未だの場合は、恥ずかしさから元の声の高さで会話しようとしてしまい、高い声を無駄にしてしまうことも。
Note: 日本帰国後の合併症リスク(嗄声・むせ込み)は、性別変更後は保険適用となるケースも多い。
声の女性化手術に関するよくある誤解と正しい情報
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誤解①「手術だけで女性声になる」
実際は、希望する性別でのフルタイム生活を進めつつのボイストレーニングが不可欠。 -
誤解②「高い病院ほど必ず安全」
実際は、医師の症例数と術後フォロー体制が重要。 -
誤解③「声が出なくなるリスクは0%」
実際は、一時的な嗄声や音域低下はある程度の確率で起こりうる(現時点で、弊社・タイSRSガイドセンターのお客様では該当無し)。
Note: 術後3 か月の経過観察で多くのトラブルは解決できるとされています。
まとめ
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ヨーサガンは「改良された輪状甲状軟骨接近術」や「甲状声帯壁縮小術」で半永久効果・高音重視、ヤンヒーは「輪状甲状軟骨接近術」で短期回復・コスパ重視。
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医師の経験値・症例数は結果に直結。ソムヨット医師はタイの声の女性化手術第一人者。
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術後リハビリと、希望する性別での日常的な発声が可能な生活環境の有無を必ず確認しよう。
タイSRSガイドセンターは、タイで実際に性別適合手術を経験した MtF 当事者が現地で直接サポートする唯一のアテンド会社です。
当事者視点のアテンドだからこそ分かる「声の女性化手術のクリニック選び」という課題に対し、個別相談と手術手配を丁寧にサポートします。
どんな小さなご質問やご相談でもお気軽にお問い合わせください。

バンコク在住、(株)ジェイ・ウェッブ・クリエーション代表。1997年にバンコクへ移住し、現地工場長を経て2004年に会社設立。現在はバンコクで医療系の情報提供と起業支援を中心に活動中。日本国内で年に2回ほど個別相談会も開催しています。1952年生まれで茨城県水戸市出身、在タイ20年超