【2026年更新】日本人スタッフ便り – 第4回「男性ホルモンと薄毛について」
記者:
JWC 加地
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2017年5月13日
4,316

皆さま、お元気ですか?สวัสดีค่ะ 日本人スタッフの加地茜です。
日本人スタッフ便り第4回は「男性ホルモンと薄毛について」です。よく「薄毛の人は男性ホルモン(テストステロン)が多い」と言われますが、これは正確ではありません。この記事ではテストステロンと薄毛の関係の仕組みを整理したうえで、FtMのテストステロン療法・MtFの抗アンドロゲン治療とのかかわりについてもご案内します。
男性型脱毛症(AGA)とは
男性の薄毛、男性型脱毛症(AGA/androgenic alopecia)は、米国皮膚科学会(AAD)の資料でも、米国内で約5,000万人の男性と約3,000万人の女性に影響を与えているとされる、非常にありふれた脱毛です。
薄毛は毛根(毛包)の縮小が原因で起こります。毛が生え替わるサイクルが乱れることで、新しく生える毛はしだいに細く短くなり、最終的には毛包が休止した状態になります。
なぜテストステロンが薄毛と関係するのか
体内のテストステロンには、タンパク質と結合しているものと、結合していない遊離(フリー)テストステロンとがあります。薄毛に関わるのは主に遊離テストステロンで、多くのテストステロンは性ホルモン結合グロブリン(SHBG)と結合した非活性の状態にあるため、SHBGの値が低いほど血液中の遊離テストステロンは多くなります。
5αリダクターゼという酵素は、このテストステロンからジヒドロテストステロン(DHT)を作り出します。DHTはテストステロンの約5倍の強さでアンドロゲン受容体(AR)に作用し、前立腺・皮脂腺・毛根に影響します。女性の体内でも、DHTは主にデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)から作られます。
ホルモンの影響は体の部位によって逆方向に働くことがあり、ひげや体毛が濃くなる一方で頭髪は薄くなる、という変化が同時に起こるのもこのためです。
薄毛になりやすさを決めるのは「量」より「感受性」
テストステロンやDHTの量そのものが薄毛を引き起こすわけではありません。毛根がDHTにどれだけ反応するかは、アンドロゲン受容体(AR)遺伝子をはじめとする複数の遺伝的要因によって決まります。この感受性が高い人は、少ない量のDHTでも毛根が反応し、薄毛が進みます。
そのため男性型脱毛症の家系があると発症しやすくなりますが、これは必ずしもテストステロン濃度が高いからではなく、テストステロンをDHTに変換する酵素の働きが強い、あるいは毛根がDHTに反応しやすい遺伝的傾向を持つ、といった場合もあります。同じ仕組みで、女性でも毛根の感受性により女性型脱毛症(FPHL)が起こります。
薄毛・脱毛症の主な治療法
男性型脱毛症・女性型脱毛症にはいくつかの治療の選択肢があります。
- 5αリダクターゼを阻害する抗アンドロゲン薬(フィナステリドなど)
- 発毛効果のある血管拡張薬(ミノキシジルなど)。ホルモンの作用を介さない薬剤のため、後述するホルモン治療中の方にとっても選びやすい選択肢とされています
- 薄毛に効果があるとされるシャンプー(ケトコナゾール配合など)
- レーザー治療
- 自毛植毛(毛包を専門クリニックで採取・移植する外科的な方法)
どの治療が向いているか、また他の治療薬・ホルモン治療との飲み合わせは個人差が大きいため、自己判断せず医師・皮膚科専門医にご相談ください。
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男性ホルモンと薄毛の仕組みは、FtMのテストステロン療法・MtFの抗アンドロゲン治療とも関わりがあります。
FtMの場合(テストステロン療法による薄毛)
FtMのホルモン治療でテストステロンを投与すると、体内で先述のDHTへの変換が進み、男性と同じ仕組みで男性型脱毛症が起こることがあります。海外の研究では、テストステロン療法を平均10年程度受けているトランス男性の6割超に何らかの男性型脱毛症がみられ、うち約3割は中等度から重度に進行していたと報告されています。
気になる場合、ホルモンの作用を介さないミノキシジルは比較的選びやすい選択肢とされています。一方でフィナステリドなどDHTの生成を阻害する薬剤は、テストステロン療法によって目指している男性化の効果自体に影響する可能性も指摘されているため、自己判断で使用せず、必ずホルモン治療を受けている医師にご相談ください。
MtFの場合(抗アンドロゲン治療と頭髪)
MtFの治療で使われる抗アンドロゲン薬(スピロノラクトンやシプロテロン酢酸など)は、アンドロゲン受容体を介したテストステロン・DHTの作用を弱めることで女性化を進めますが、同じ仕組みが頭髪の毛包にも働きます。ただし、すでに縮小してしまった毛包がどこまで回復するかには個人差があり、抗アンドロゲン治療を始めれば元の状態に戻ると保証されるものではありません。
ホルモンの種類・量の調整は治療方針そのものに関わるため、担当医にご確認ください。ホルモン治療の副作用や体の変化全般についてはこちらの記事でも整理しています。滞在中の過ごし方やスケジュールなど当社の実務に関わる点は、弊社スタッフ・LINE窓口までお気軽にご相談ください。
この記事は「日本人スタッフ便り」シリーズの第4回です。第3回「HIVとエイズについて」、第5回「年齢による手術の制限や条件について」もあわせてご覧ください。
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この記事は「男性ホルモンと薄毛」の仕組みを平易に解説してるよ。テストステロン自体の量より、DHTへの変換や毛根の反応性(遺伝子)が薄毛に影響するって話が中心だケロ。
治療法も具体的に触れていて、フィナステリドやミノキシジル、ケトコナゾールシャンプー、レーザーや植毛まで紹介しているから、選択肢を知りたい人には参考になると思うよ。
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