【2026年更新】現在の岡山大学病院の性別適合手術にかかる費用
記者:
横須賀 武彦
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2018年1月5日
4,212

【 ご質問 】 岡山大学病院で保険適用のSRSを受けると、費用はいくらになりますか?
【まず結論】保険適用なら自己負担は原則3割。ただし対象になる人は限られます
岡山大学病院は、2018年に国内で初めて性別適合手術(SRS)が公的医療保険の対象となった際の実施例として知られる病院です。保険が適用されれば、乳房切除術や造膣術などの自己負担は原則3割まで下がります。
ただし、健康保険には「混合診療」を認めない原則があります。同じ病気に対する治療の一部を保険診療、一部を自由診療で行うことは原則として認められておらず、ガイドラインで推奨されるホルモン療法は現在も保険適用外(自由診療)のままです。そのため、自由診療でホルモン療法を受けている(受けたことがある)方がSRSを受けると、手術も含めて全額自己負担になります。岡山大学病院自身も、既にホルモン療法を行っている方のSRSは健康保険適用にならないと案内しています。タイでの手術を検討される方の多くは、既にホルモン療法を始めていることが多いため、実際には保険適用の対象から外れるケースが少なくありません。この「混合診療」の仕組みについては、【2026年更新】性別適合手術は保険適用されたのに、なぜほとんど使えない?――「混合診療」の壁をやさしく解説で詳しく取り上げています。
岡山大学病院の待機期間はどれくらい?
岡山大学病院は、SRSの実施まで最短で初診から2年ほどかかるとしています。その間、岡山大学病院を最低4回、岡山市内の提携医療機関を最低1回受診する必要があります。精神科・産婦人科・泌尿器科など複数の専門医による総合判定を経るためで、施設の受け入れ人数に対して希望者が多いことも背景にあります。
すでにホルモン療法を受けていても、保険適用のSRSを目指せますか?
原則として、自由診療でホルモン療法を受けている場合は混合診療に該当し、SRSも保険適用外になります。ただし、治療歴の内容や時期によって扱いが変わる可能性があるため、断定はできません。個別の該当可否は、岡山大学病院のジェンダーセンター(GID外来)や、ご自身が加入している健康保険組合に直接ご確認ください。
岡山大学病院以外に、保険適用でSRSを受けられる病院はありますか?
GID学会認定施設であれば、同様の枠組みで保険適用の対象になり得ます。対応施設は近年増えており、例えば富山大学附属病院は2026年2月から外陰部女性化術・造膣術の提供を始めています。施設ごとに対応する術式や実績が異なるため、最新の対応状況は各施設に直接ご確認ください。国内の複数施設とタイでの手術を横並びで比較したい場合は、【2026年版】タイと日本、SRSはどう違う?費用・待ち時間・保険・症例数で比べてみたもあわせてご覧ください。
岡山大学病院とその他の国内施設の費用は、実際いくらですか?
岡山大学病院のジェンダーセンター(GID外来)の現行の案内ページには、待機期間や保険適用の条件についての説明はありますが、具体的な費用・金額は記載されていません。現在の費用を知りたい場合は、同院へ直接お問い合わせいただく必要があります。保険適用や費用に関する情報は憶測で語られやすい分野でもあるため、性別適合手術の保険適用について不確実な情報に惑わされないで下さい。もあわせてご確認ください。
【当時の価格】2017年時点の岡山大学病院・自費(自由診療)価格表
岡山大学病院は平成29年(2017年)10月1日付で、自費(自由診療)で入院する患者様向けに「入院預り金について」という案内を配布しており、保険が適用されない場合に手術前に納める預り金の目安として、性別適合手術の術式別金額を示していました。これは保険が適用された場合の自己負担額(3割負担相当)ではなく、全額自己負担の自由診療額である点にご注意ください。
MtF向けの主な術式では、造腟術(一式)1,670,000円、腹腔鏡下造腟術(一式)1,780,000円、陰茎睾丸摘出術300,000円などが示されていました(画像は本記事末尾に当時の資料として掲載しています)。
現在、費用を公開している国内施設の例
一方、GID学会認定施設の一つである山梨大学医学部附属病院形成外科は、2026年9月時点で外陰部女性化手術(MtF向けSRS)の費用を自費診療として公開しています。入院費・手術費込みで、造膣・除睾を含む場合は約170万円、造膣のみの場合は約150万円、造膣なし・除睾なしの場合は約147万円です(術前検査費用25,000円は別途、入院期間は約2週間、予約時点からの待機期間は約7ヶ月)。
この金額は自費診療としての案内であり、保険適用(3割負担)の対象になるかどうかは、前述の「混合診療」への該当有無など個別の状況によります。正確な最新額・保険適用の可否は、各施設に直接ご確認ください。
タイのガモン病院なら、術式によってどのくらいの費用ですか?
ガモン病院のMtF向けSRSは、術式によって以下のような予算目安(手術費用・アテンド料金・滞在費用・想定航空券費用などを含む概算総額)になっています(2026年9月にガモン病院の価格ページで確認済み)。
| 外性器のみ造形(造膣なし) | 275,000バーツ(約1,298,000円) |
| 陰嚢皮膚移植法 | 330,000バーツ(約1,557,600円) |
| 陰嚢皮膚移植+鼠径部皮膚移植法 | 380,000バーツ(約1,793,600円) |
| 開腹法によるS字結腸法 | 490,000バーツ(約2,312,800円) |
| 腹腔鏡によるS字結腸法 | 599,000バーツ(約2,827,280円) |
| 腹腔鏡による陰茎腹膜膣形成術(PPV) | 630,000バーツ(約2,973,600円) |
術式によって造膣の有無・造膣方法が異なり、費用だけで単純比較はできません。それぞれの術式の詳しい内容は、ガモン病院のMtF・FFS(顔や声の女性化)手術費用と予算目安の一覧でご案内しています。
岡山大学病院とタイ、何を基準に選ぶか
どちらが優れているというものではなく、ご自身の状況に合わせた選択になります。既に自由診療でホルモン療法を受けている場合、国内で保険適用のSRSを受けるハードルは高くなります。岡山大学病院の現在の費用は非公開ですが、同じくGID学会認定施設である山梨大学医学部附属病院の自費診療額(約147万〜170万円)や、タイのガモン病院の費用目安(275,000〜630,000バーツ)を参考に、待機期間・希望する術式の選択肢・渡航の負担とあわせてご検討ください。
保険適用の可否や混合診療への該当判断は、医療・制度に関わる専門的な判断のため、岡山大学病院または加入している健康保険組合に直接ご確認ください。タイでの手術をご検討の場合のお見積り・ご相談は、弊社スタッフ・LINE窓口までお気軽にどうぞ。
当時の資料(2017年10月時点)
※ 平成29年(2017年)10月1日付、岡山大学病院が自費入院患者向けに配布していた「入院預り金について」の資料です。保険適用時の自己負担額ではなく、自由診療(全額自己負担)の場合の目安である点にご注意ください。
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