【2026年更新】性別適合手術・戸籍変更後でも造膣・豊胸・顔の女性化手術は受けられる?
記者:
横須賀 武彦
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2013年7月22日
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【 ご質問 】
性別適合手術を済ませ戸籍が男性から女性に変わっている場合でも、造膣や豊胸、顔の女性化手術を受けることは可能ですか?
【まず結論】戸籍変更後の追加手術は現在も可能です
戸籍上すでに女性に変わっている方でも、造膣・豊胸・顔の女性化手術を追加で受けることは現在も可能です。造膣を後から行う場合、再造膣は現在、S字結腸法(開腹または腹腔鏡)が中心です。陰茎腹膜膣形成術(PPV)という選択肢も存在しますが、持病や既往歴、術後の負担などの事情から、実際にはS字結腸法が現実的な選択肢となる場合が多くあります(詳細は後述)。現行の価格案内にも「S字結腸法による再造膣」という初回とは別の専用メニューが用意されています。
ただし、「戸籍がすでに女性に変わっている」という前提そのものを取り巻く状況は、2013年当時と2026年現在とでかなり変わってきています。まずその点から整理します。
戸籍変更をめぐる状況の変化(2026年更新の背景)
この記事は、造膣を含む性別適合手術を終えたうえで戸籍を変更した方に向けて書いています。従来の性同一性障害特例法が、戸籍上の性別変更に生殖腺除去手術(生殖不能要件)と性器の外観を似せる手術(外観要件)の両方を事実上求めていたためです。
この前提は、2023年10月25日の最高裁判所大法廷決定で変わりました。同法3条1項4号の生殖不能要件を、憲法13条に違反し無効とする決定が裁判官全員一致で示されています。もう一方の3条1項5号(外観要件)については最高裁は結論を出さず、審理を広島高裁に差し戻しました。この差し戻し審や、その後の別の申立てでは、2024年7月10日の広島高裁が手術なしでの性別変更を認め、2025年9月19日には札幌家裁が、2025年10月31日には東京高裁が、それぞれ外観要件を違憲とする判断を示しています。
これらはいずれも個別の申立人の事情についての判断であり、「誰でも手術なしで戸籍を変更できる」と法律で一律に決まったわけではありません。現在どこまで手術なしでの変更が認められるかは、家庭裁判所が個々の事情を見て判断している状況です。経緯の詳細は【朗報】性別適合手術を受けずに性別変更が可能に!!で随時更新していますので、あわせてご覧ください。個別の申立ての見通しについては、必ず家庭裁判所や弁護士・行政書士など専門家にご確認ください。
こうした状況の変化により、造膣を含む手術を終える前に戸籍を変更する方が今後増える可能性があります。その場合、この記事が扱う「戸籍変更後に追加で造膣・豊胸・顔の女性化手術を受けられるか」という問いは、より多くの方にとって現実的なテーマになりつつあります。
造膣(S字結腸法による再造膣)について
すでに造膣なしの性別適合手術を受けたあとで追加の造膣を行う場合、ガモン病院ではS字結腸法(結腸の一部を使って膣を形成する術式)で対応しています。現行の価格案内には、初回の造膣とは別に「S字結腸法による再造膣」という専用の項目があり、目安は開腹で2,205,000円、腹腔鏡で2,621,500円です(いずれも入院7日・タイ滞在目安22日。手術費用のみで、滞在費・アテンド料金・航空券等は別途です)。
現在は、陰茎腹膜膣形成術(PPV)も再造膣の選択肢として存在します。ただし、持病や既往歴などの事情によっては選択できないケースがあり、術後のダイレーション(拡張処置)の負担や合併症のリスクもS字結腸法より高くなりやすいため、実際にはS字結腸法が現実的な選択肢となる場合が多くあります。どちらが選べるかは、渡航前の診察・検査を踏まえて執刀医が個別に判断します。
当社がご案内するもう一つの病院であるルックスクリニックでも、S字結腸法による再造膣を扱っており、目安は開腹で1,318,100円、腹腔鏡で1,906,100円です(入院8日・タイ滞在目安21日)。実際に両院で再造膣を受けた方のコメントをルックスクリニックでの再造膣・ガモン病院との比較でご紹介しています。
特に、日本国内ですでに陰茎皮膚反転法や造膣なしSRSを受けており、外性器の修正(見た目の仕上がり)を希望される場合は、当社がこれまでにアテンドした経験では、ルックスクリニックの方が比較的良好な外観に仕上がるケースもあります。どちらの病院が向いているかは、前回の手術内容やご希望によって変わるため、具体的な状況をお伝えいただければご案内します。
術後の経過や満足度には個人差があります。同じS字結腸法について、S字結腸法を選んで満足した人たちの話とS字結腸法を選んで後悔した人たちの話では異なる経験が語られています。どちらか一方が正しいというより、ダイレーションの継続や分泌液の状態といった術式の特性を、ご自身の体質や生活と照らして執刀医と相談することが大切です。
豊胸・顔の女性化手術について
豊胸・顔の女性化手術も、戸籍変更の前後を問わず追加で受けられる点は変わっていません。ガモン病院の現行価格では、豊胸(Motiva社製インプラント385ccまで)が目安784,000円(入院2日・タイ滞在目安10日)、顔の女性化手術のうち例えばエラ顎と眉骨の骨切り修正では目安2,744,000円(入院2日・タイ滞在目安14日)です。顔の女性化手術は骨切りの範囲によって複数の組み合わせがあるため、正確な費用は希望する内容に応じて個別の見積もりが必要です。
まとめて手術を受ければ複数回渡航するより費用を相対的に低く抑えられるという考え方は、現在も成り立ちます。航空券やアテンド日数など渡航にともなう固定費を1回分にまとめられるためです。同一渡航で造膣・豊胸・顔の女性化手術をまとめて受けること自体は可能です。
ただし、3か所以上の手術を同じ滞在期間内にまとめて行う場合、体力的にも精神的にも消耗が大きくなります。当社では、費用面だけでなく、無理のない組み合わせ・スケジュールになっているかを含めた慎重なご検討をお勧めしています。
お手続きの流れ
手術の可否や費用は、患部やお顔の写真を医師・医療機関に確認してもらう必要があります。あわせて、以前に受けた性別適合手術の時期と手術先の医療機関名も必要です。他院での手術歴を踏まえたうえで、追加でどこまでの手術が可能かを医師が判断するためです。
再造膣についてはGID(性同一性障害)の診断書は必要ありませんが、渡航前の検診(血液検査等)は必要です。
具体的な流れやスケジュールのご相談は、弊社スタッフ・LINE相談窓口までお気軽にお問い合わせください。
タイでのSRSを検討中の方へ
造膣を含まない性別適合手術を選んだあとで、生活の中で膣を持ちたいという気持ちに変わることは珍しくありません。再造膣手術の道のり:ルックスクリニックでの実体験から学ぶでも、当時は造膣なしを選んだ方が後から再造膣に至った経緯が紹介されています。また、外観要件をめぐる司法判断が広がるにつれて、造膣を後回しにしたまま戸籍変更に進む方が今後増える可能性もあります。どちらの選択も否定されるものではなく、追加の手術をいつ・どこまで行うかは、ご本人の体調や気持ちの変化に合わせて後から決めても構いません。
ご相談の窓口――内容に応じて専門家におつなぎします
- 術式の選択・適応の判断など(医療判断) … 執刀医・医療スタッフへおつなぎ・ご確認いただきます。
- 渡航スケジュール・費用の確認・手配など(私たちの実務範囲) … 弊社スタッフ・LINE相談窓口へ。ご渡航前でもお気軽にどうぞ。
- 戸籍の変更・法的な手続き(外観要件をめぐる審判の見通し等を含む) … 弁護士・行政書士・家庭裁判所など、専門家へのご相談をご案内します。







