新しい術式のデメリットとメリットを正しく伝えないアテンド業者にご注意

記者:

JWC 加地

2023年5月31日

 

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こんにちは!新しい術式「陰茎腹膜造膣法(PPV)」について、デメリットやメリットを紹介しました。術後のダイレーションが難しく、痛みが強く出ることがあります。術式選びやアテンド会社の選択には慎重に。自分に合った術式と信頼できるサポートを選びましょう。お問い合わせはご遠慮なく!😊💪

こんにちは、タイSRSガイドセンターの加地茜です。私はGID当事者(MtF)であり、タイで性別適合手術を受けた経験もあります。今日は、新しい術式である「陰茎腹膜造膣法(PPV)」について、そのデメリットとメリットを正しく理解し、適切な選択ができるようお話ししたいと思います。

陰茎腹膜造膣法(PPV)について

陰茎腹膜造膣法(PPV)は、性別適合手術の術式の一つであり、他の術式に比べて一部の特定の条件下では利点を持っています。しかしながら、私たちは以下の理由で、この術式を「S字結腸を含めた腸に持病がありS字結腸法が選択できない、かつ過去の睾丸摘出により陰嚢皮膚移植法では十分な膣の深さが取れない」方のみに限ってご案内しています。

PPVのデメリット

  1. 陰茎腹膜造膣法(PPV)は、膣の半分を陰茎の皮膚で造るため、術後のダイレーションの難易度が他の二つの術式(陰嚢皮膚移植法・S字結腸法)よりも高くなりやすいです。萎縮や痛みなどが強く出る方が他の術式と比べて非常に多く、ダイレーションに要する期間も長いです(参考となる体験談)。
  2. 同じ理由で術後の膣のトラブル(再縫合や肉芽など)が他の術式よりも多いです。
  3. 膣の深さが主に陰茎の長さに依存するため、日本人の場合は術式自体が選択できないか、他の術式より浅い膣になりがちです(平均10-13cm)。

PPVのメリットと誤解

陰茎腹膜造膣法(PPV)が他の術式よりも優れていると謳っているアテンド業者が一部いるようですが、これは旧来の術式「陰茎皮膚反転法」と比較した場合のみです。タイSRSガイドセンターが提供する情報は、すべての方にとって最適な選択を行えるように、最新かつ正確な情報を提供することを目指しています。

適切な術式の選択を

あなたがどの術式を選ぶべきかは、あなた自身の状況と希望によります。それぞれの術式にはメリットとデメリットがあります。情報をしっかりと理解し、自分自身の体や状況に合った最善の選択をすることが重要です。タイSRSガイドセンターでは、そのための情報提供を行っています。

性別適合手術の術式を選ぶ際、各術式のメリットやデメリットをしっかりと比較することが重要です。私の経験から言えば「陰茎腹膜造膣法(PPV)」では、術後のアフターケアで想像以上の痛みに直面する可能性が高くなります。具体的には、ダイレーション(膣拡張)と呼ばれるケアが必要となり、これは朝と晩の1時間ずつ、ダイレーターを膣に挿入して行うものです。参考となる体験談でもあるとおり、最初のダイレーションで気絶しそうになった方は少なくありません。

ただし、痛みの感じ方は個々で異なることを強調しておきたいです。術式選びにおいては、手術そのものだけでなく、術後のケアについても考慮することが重要です。私たちと一緒に、あなたに適切な術式を選び、人生のターニングポイントを乗り越えて行きましょう。

アテンド会社選び:サポート内容をしっかり比較しましょう

性別適合手術をタイで受ける際、渡航手続きやホテルの手配、入院中のケアなどをサポートしてくれるアテンド会社の選び方も重要です。参考となる体験談にもあるように、アテンド会社によっては最新かつ正確な情報を元に、「陰茎腹膜造膣法(PPV)」のダイレーションが大変で、根性と覚悟がないと乗り切れないとして推奨していないものもあります​。弊社もそのアテンド会社の一つです。

アテンド会社を選ぶ際には、会社ごとのサポート内容やポリシーをしっかりと比較し、自分に合ったものを選ぶことが大切です。アテンド会社はあなたの重要なパートナーであり、信頼関係が築けるかどうかは非常に大切なポイントです。私たちと一緒に、慎重に選び、一歩一歩前進しましょう。

以上、私たちが提供する情報の信頼性と透明性を保つために、このような記事を書きました。今後ともよろしくお願いいたします。

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