性転換の総額内訳が明らかに!手術費以外にもかかる費用と時間とは?
記者:
JWC 加地
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2023年4月9日
1,554
はじめに
タイは、性別適合手術(SRS/性転換)の先進国として世界的に知られ、多くのトランスジェンダーの方がその高い技術力と比較的安価な費用に魅力を感じ渡航しています。しかし、実際には手術費用以外にもさまざまな出費があり、また手術までに要する時間や手続きのステップも見落とせません。
この記事では、タイでの性転換にかかる総額の内訳や、SRSまでの一般的な流れについて詳しく解説します。
1. タイでの性別適合手術(SRS/性転換)の費用はいくら?
タイでの手術費用は、病院や手術方法の違いによって大きく変わります。
- 例:ガモン病院のMtF手術費用
- SRS1(外性器のみ形成):約275,000バーツ → 1バーツ=4円換算で約110万円前後
- SRS2(陰嚢皮膚移植法):約330,000バーツ → 約132万円前後
- SRS3(開腹によるS字結腸法):約490,000バーツ → 約196万円前後
これらの料金はあくまで目安であり、為替の変動や病院側の料金改定によって上下することがあります。手術前に最新の情報を弊社まで問い合わせて確認することが大切です。
2. 手術費用以外にかかる主な費用
タイで性別適合手術を受ける際、手術費用だけではなく、以下のような費用が発生します。
- 手術関連費用
術前検査・診察費など、手術に付随する諸費用。 - 術前入院費用
手術直前に入院が必要な場合の入院費。 - アテンド料金
通訳や現地サポート、各種手続きの代行サービスにかかる費用。 - 滞在費(宿泊費)
退院後も経過観察のため、数日から数週間の滞在が必要な場合があります。 - 航空券代
渡航シーズンによって価格が変動します。繁忙期や観光シーズンは高騰しがち。
また、食費や現地での移動費、渡航前の国内検査費など、細かい出費も積み重なる点に注意。最終的な総額は予約時や精算時の為替レート、航空券手配時期などによって変わります。
3. タイで性別適合手術を受けるまでの流れと所要時間
性別適合手術に至るまでには、医師とのカウンセリングやホルモン療法など、さまざまなステップを踏むことが一般的です。
STEP1. カウンセリングと評価
- 精神科医の診断・カウンセリング
性同一性障害(GID)の正式な診断が必要となるケースが多いです。タイの病院によっては、日本国内での診断がなくても手術を引き受ける場合がありますが、手術後に戸籍変更をする場合は日本でGID診断が必須となることが一般的です。
STEP2. ホルモン療法
- 原則として1年以上のホルモン療法が推奨
体が手術によって大きく変化する前に、ホルモンバランスを整えることが重要です。個人差や病院の方針により、期間は前後します。
STEP3. 実生活経験(リアルライフテスト)
- 所望の性別での生活を1年以上送る
性別適合手術後の生活への適応力を確認するために必要とされることが多いです。ただし、病院や個人の状況によっては省略や短縮される場合があります。
STEP4. 手術費用の貯蓄と渡航準備
- 資金準備
性別適合手術はローンや分割払いが難しいケースが多いので、まとまった資金を用意する必要があります。 - 渡航スケジュールの確定
手術希望時期に合わせて病院やクリニックへ予約し、航空券や宿泊を手配します。
STEP5. 手術の待ち時間
- 人気のクリニックや医師の場合、1~2年待ちも珍しくない
スポーン・クリニックなどが例に挙げられます。一方、ガモン病院は比較的待ち時間が少ないケースが多いとの報告があります。
STEP6. 入院・回復期間
- 入院期間
MtF手術の場合、4~7日間程度が目安(個人差あり)。 - タイ滞在期間
入院を含め、平均で2~3週間ほどの滞在が推奨されます。
STEP7. 帰国後のメンテナンス
- ダイレーション
男性から女性への手術で膣を造った場合、術後のダイレーション(膣拡張)を継続して行う必要があります。 - ホルモン療法の継続
術後も定期的に医師の診察を受けながら、ホルモンバランスを管理します。
一般的には、カウンセリング開始から手術まで2~3年程度とされることが多いですが、個々の状況や病院によってはもっと短縮できる場合もあります。
4. 性別適合手術の症例写真や資料について
- 弊社への資料請求で閲覧可能
症例写真や術後経過写真などは、個人情報保護やリスク管理の観点から公開範囲が限られている場合が多いです。 - 注意点
提供される写真はあくまで事例であり、同じ結果が得られる保証はありません。また、無断の転送やSNS等への掲載は禁止されています。
まとめ
- 手術費用は病院や術式で変動
ガモン病院の費用例では約110~200万円前後が目安ですが、為替レートや病院の改定で変わる可能性があります。 - 手術費用以外にも多くの出費が発生
滞在費やアテンド料金、航空券などを含めると総額はさらに高額になるため、余裕のある予算を組むことが大切です。 - 手術までに2~3年かかることも
カウンセリング、ホルモン療法、実生活経験(リアルライフテスト)などを踏んだ上で、予約待ちや手術後の経過観察期間も考慮しましょう。 - 術後ケア・メンテナンスも重要
ダイレーションやホルモン療法の継続など、長期的に見ると費用と時間が必要となります。
タイでの性別適合手術(SRS/性転換)は費用面・技術面で世界から高い評価を受けていますが、一方で手術自体や渡航費用、術後のケアに関する十分な情報収集と計画が不可欠です。検討段階から弊社までしっかりご相談頂き、納得したうえで大きな決断を進めてください。